Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
大道 英樹; 吉田 健三; 鈴木 和弥; 荒木 邦夫
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 16(11), p.2875 - 2884, 1978/00
ポリ塩化ビニール(PVC)に対する放射線グラフと重合は種々試みられている。特にブタジエンをグラフトすれば容易に耐衝撃性のあるPVCが得られることがわかったが、この反応プロセスを工業化するには至っていない。その一つの原因はこの反応に対する基礎的知見の不足にある。そこで本報告では、この反応に対する速度論的検討を行った。PVC粉末に対するブタジエンの吸着量の測定とグラフト反応速度の測定から、吸着が反応の律速段階にはならないと判断した。反応速度は温度、線量率の影響を受け、また反応時間と共に変化して極大値をもつことがわかった。これらの影響を定量的に扱うため、素反応の解析を行って生長反応、停止反応の速度定数を求めた。Kpと温度との関係から生長反応の活性化エネルギーは16kcal/moleと求められた。線量率Iとの関係では、kpががIの0.42乗、kp8〔Z〕(Zは反応を停止させるラジカルなど)がIの0.84乗に比例することがわかった。
大道 英樹; 吉田 健三; 鈴木 和弥; 後藤田 正夫; 荒木 邦夫
JAERI-M 6593, 34 Pages, 1976/06
粉末ポリ塩化ビニルに対するブタジエンガスの放射線グラフト重合反応装置として流動層を用い、反応温度、線量率、ブタジエン吸着量の反応速度に対する影響を調べたところ、(1)みかけの反応の活性化エネルギーは3.0kcal/molであること、(2)反応速度は線量率の0.6乗に比例すること、(3)予めブタジエンを吸着させると、照射開始と同時にブタジエンを流す場合に比べ、高いグラフト率の得られること等が明かになった。これらの結果に基き、この反応の工業化の可能性を検討するため、反応ガスによる比例温度制御方式を用いた流動層反応装置により、温度制御、流動化条件、熱稼動、反損失等について予備的考察を行なった。次いでこの制御方式により、内径5.5cm、高さ15cmの流動層反応装置と、内径9.5cm、高さ32cmn流動層反応装置を制作してグラフト反応を行ない、温度制御の可能性を検討したところ、小型装置では十分制御できるか、大型装置では制御が難しいことがわかった。